守株

                                                                                      

    いつものように野鳥を探しながら土手の上の道をゆっくりと車で移動していた時、柳の木の中になにかいつもとは違った鳥がいるのに気がつきました。急いで双眼鏡で確認すると耳が、なんとそれはトラフズクでした、まさかこんな鳥がここにいるとは。様子をうかがいながら近づいてレンズを向けるとまるで反応がありません、さらに近づいてもたまにこちらを睨むだけでそれ以上の反応がありません、結局600mmではピントが合わなくなり、急いで車に戻り200mmに変えてしまいました。前の枝が一本邪魔になりますがコレ以上は幾らなんでも近寄れません、と思った瞬間にトラフズクは飛び立って近くの草むらに消えてしまいました。よく考えればこの辺りの河川敷は牧草地も沢山あり餌のネズミはいくらでもいるはずです、フクロウがいても全く不思議ではありません。以前多摩川の河川敷にコミミズクを見に行ったことがありますがそこよりもここの方がずっと条件がいいように思えます。以来8年間この河川敷の柳の木にトラフズクはいないかと見続けていますが、一度も現れてくれません、この時のトラフズクがどういう状況でここにいたのかは今もって謎、私にとってフクロウはなにか特別な魅力を持った鳥になってしまいました。